スタートアップにおけるお金の使い方①
ベンチャー企業において、資金調達がスケールへ手段であることは言うまでもない。
調達時には投資家に向けて「何に使うか」を明確化し、プレゼンをする。
よくリリースで見たことがあるだろう。本調達においては
「人材強化により開発力の向上を計ります」
「コンテンツの拡充を計ります」
「営業力の強化を計ります」
要は、マーケティングコスト以外だいたい「人」についてである。
では、優秀な人を採用することにフォーカスをあてよう。プロダクト、メンバーは当然イケていると過程した場合、あと魅力を上乗せするのは下記だ。
①会社の場所
②オフィスの充実度(ディスプレイや椅子、開発環境)
③給与(会社としてのベース給与 or ストックオプション)
である。最近周りでよくこの話をするので備忘録もかねて書き残す。
私たちはスポーツのスタートアップなので、基本的に「スポーツが好きだ!」という人間しかほぼこない(というかこのモチベーションは開発を楽しむためにはマストな条件である)
この順序、どう考えるか。ステージや会社の状態によっても千差万別なのは言うことがないが、圧倒的スキルが高い即戦力を採用する。という場合においては、③ > ① > ② と考えている。
故に、例えば150万円/月を採用費として自由に使ってください。となった場合は、①,②もそこそこに、③に全プッシュ。
それが、私の答えである。事業は「人」が8割。
探究心
「知らないことを知ること」
「やったことない事をやってみる事」
というのは、本当に大事だなぁと痛感したので、備忘録のためにも書く。
忙しい、面倒、時間の無駄。と避けてしまうことも多いが、試してからでいいはずである。
私自身が意識しているのは
・体験したことのないサービスはとりあえず試してみる
→新たなビジネスチャンス発掘やトレンドを理解できる
例:esports、タイムバンク、ビットコイン、AR等々
・人があまり勧めないからやらない。ではない。
→やはりジャッジは自分自身の感覚、感性を大事にすべき
例:本、映画、アクセラレーションプログラム、業務提携等々
そういう意味では、人生全て「探究心」
知っていると思っていた場所に、知らない名店があったり、リスクを取っても攻めの経営をすることをメンバーで決断したり、最近の軟式野球の新しいバットを使ったらどん詰まりが綺麗なライナー性の打球になったりと、ココロオドルことばかりである。
今は、ビジネスが最大の探究。
小学生の頃のドラクエも、中学生の頃のエロ本も、高校生の頃の野球も、大学の頃の麻雀も、同じことが言えるかな。
全ては、探究心。
採用と退職と。
会社にとって、「人」が「財産」である。
と、よくいうが、これは本当にその通りだと思う。
経営者、社員、業務委託、アルバイト、インターン。立場、そして職種によらず優秀で熱いメンバーが揃い、このメンバーがいるから、会社は回る。頂点まで突き抜けることができる。と自信を持っていえる。
一方
最近になって、退職する人間も出てきた。
後から入ってくる人間が絶対優秀だ。と言うわけではないが、やはり事業スピードに合わなかったもの、人数が増えたゆえに人と折り合わなかったもの、新しくやりたいことが見つかったものと理由はさておき
やはり、チームビルディングはチームスポーツと似ているもので。
いなくなってしまうことに対して、一抹の寂しさはある。
が、会社そして本人の成長のためには、大事な選択だ。
だからこそ、「退職」を選んだものに大して会社としては必ず全員が笑顔で新天地へ送り出すことにしている。
ベンチャーリーグで作った試合に出れるギリギリの人数のチームだからこそ
期間はどうあれ、繋がりは深い。
ちょうど、会社も新旧のメンバーが入れ替わる。
「人」に絡む出来事が、一番心を動かされる。
採用も、離職も、昇進も。
願わくば、
関わった人間全員が、最高の人生を。
nice to haveとmust to have
突然ですが、資金調達をしたことがありますか?
独立系VC、銀行系VC、CVC全てを愛し愛される空前絶後のベンチャー
で無い限りは、大体一度は経験する、
投資を「断られる」経験。
市場、モデル、人柄、実績、価格と様々な理由がある。
ここは丁寧に説明してくださる方もいるし、厳しめに言う方もいるし、そうでなくやんわりと伝える人もいる。
事実、資金調達を3度経験しているゆえ、断られた際は当然瞬間は凹むが、凹んでいても仕方ないので検討ありがとうございます!!と前を向くし、逆にそんな中で投資を決めて頂いた方々には、命があるうちになんとか恩返しを。と冗談抜きに、死ぬ気で努力しよう!となる。
ただ、そんな中この3回で唯一納得出来ない説明が必ずある。それがタイトルにもあるような
must to have か nice to haveか。
の議論だ。
わかりやすく言うと、絶対必要か、あれば嬉しいくらいか。みたいな感じなのだが
「そもそも、爆発的に流行る前から絶対必要。といわれるサービスって、果たしてなんなんだろう」
と考える。
断られる時は、当然nice to haveだとみなされるわけだが、
スマホゲーム
って、作っている当初(正直今もだが)、果たしてmustなの??と疑問符が浮かぶ。
SNSを例にとると、facebookはみんなが使っているからマストになったし、じゃあmixiはどっち?とも思うし、似たようなモデルがあの頃たくさんあったが、消えていったものたちはなにがmustでどこからがniceなの?と思う。
大体これを聞くと、facebookはマストだが、それに準じたものはniceだった。と言う。
正直、大体無くてもなんとかなる。人間適応するように出来ている。
一部の人が熱く使いmustだと感じているサービスであれば無数にある。
なので、もしこれからサービスを創り調達をする際にこのセリフを言われたとしても、全然気にする必要はない。
結論、ユーザーが使うかどうか。継続するかどうか。そこにお金が生まれるかどうか。という結果論でしか語れないし、これら全てがついてくれば、「must to haveのサービスになったね!」と言われるだろう。
ユーザーが熱く使うかどうか=must。という等式は成り立たないと、私は思う。
must to have議論をしたいかたは、是非。
3年会社を経営してみて。
というか、前回のTechCrunch以降4ヶ月ぶりの更新。どちらかというと備忘録的なところもあるのだが、ちょっとサボりすぎ。反省。
いつのまにか、2017年も3月の終わりに差し掛かり、1月で会社は3周年を迎えた。3周年、やったぜ!と感慨に浸ることもなく全力で今も駆けている。ただ、今日ちょっとした節目で、創業したメンバーと振り返ることがあったので、これは書き記しておこう。と思いブログを開いた。
思えば、起業当時は会社生存率みたいな数値を見て、3年で30%とか5年で15%とか(諸説あるので、ある例を上げている)さすがにそんなん余裕でしょ。最悪暮らせるだけの貯蓄があれば、あとは創業メンバーで食いつなぐ方法を探せばなんとかなる。
くらいに考えていたが、
圧 倒 的 に 甘 か っ た。
コーヒーに、砂糖5杯くらい入れても足りないくらいの甘さ。
本当会社経営って本当にお金かかる。というかそもそも創業者だけ。という状態でどこまでやろうとしていたのか…。今思えば知らないことや足りないことだらけなんだけども。
冗談じゃなく、最初の投資を受けた約500万円が会社に入って始めた時なんか、無限にチャレンジ出来ると思った。
最初に考え創ったサービスで、日本の数ある人間を救えると思っていた。
圧 倒 的 に 甘 か っ た。
最初はQ&Aサイトを創った。
Answerに協力的な人も100人以上集まってくれて。今でも感謝してもしきれない。
ただ、結論そんなにうまくはいかなかった。
何故なら
Qが少なかった
Yahoo知恵袋を見ても、弁護士ドットコムを見てもわかるだろう。
盛り上がっているQAは、圧倒的にQが多いのだ。リアルに人に聞けないQや、くだらないQ、18禁のQ、恋のQ。
やましさ、不安からくるQは絶大だ。不倫、離婚、性、犯罪。これらのQの盛り上がり方は尋常じゃない。
Q&Aでの勝ち筋と傾向は、チャレンジしたことで見えた部分もあったが、ここはピボット。
創業当初から運営している
は残し、別サービスを創る決意を早々に固める。
創るべくは、「俺だけが欲しいサービス」じゃなくて、「俺も欲しいサービス」
徹底的にユーザーヒアリングを重ねた。
チームもゆうに100を超えるスポーツチームを訪ねた。
市場と可能性は日本だけでなく海外も調べ尽くした。目薬さしまくった。
もともとあった草案にCTOを中心とした思いを重ね、ユーザーヒアリングをぶちこんだサービスが、
である。
だいたい、ここまでで約1年半。
TeamHubのβ版リリースが2015年12月
本番リリースが2016年8月
創業メンバーの出会いはさておき、社員番号001の正社員が2015年に生まれる。Link Sports創業当初から、アルバイトとして全力を捧げてくれたメンバーだ。
ここで、意識の違いが生まれる。アルバイトをしていた時は他の時間は違うアルバイトをいくつかしていたのでそこまで感じていなかったのだが、
正社員として雇用する=人生を預かる
給与を支払う側になる
という2点を心から感じるようになった。
これはプレッシャーでもあるし、自分のため→チームのため・会社のために!みたいな個人スポーツからチームスポーツに変わったと感じる一番の瞬間だったかと思う。
もともと野球あがりなので、私的にはチームのほうがやる気が出る。
少しそれたが、経営する上でわかったことがある。よく言われる話だ。
経営者が癒される瞬間というのは、間違いなく「結果」でしかない。
スノボーをしている時も、WBCを見ている時も、デートをしている時も片時もサービスのことを忘れることは無い。
なんていう感じでガソリンを注入されるのは
・事業数値の伸び(売上向上やKPIの達成)
・ユーザーからの感謝の声
・資金調達の実施(期待値の向上)
という結果。
ただ、これらは一瞬。その瞬間の癒し。
1秒後には次の世界へ向けて走り出している。
なぜなら、スタートアップにおいて停滞は死。
数値の伸びが同じであれば、よりグロースするための方法を。
資金調達が完了した瞬間には、人の採用や次の資金を。
ユーザーからの期待には、優先順位付けを。
やることは無限にあるのだ。
背負う人生の数が増えると、会社としてのコストも増える。
それ以上の結果を求められる。出さなければ生きてはいけない。
生きている上で、こんなにチャレンジングなことはあるだろうか。
挑戦を応援してくれる全ての方々に感謝し、4年目も結果にコミットしながら全力で楽しもうと思う。
Go Bold!!!
TechCrunchのスタートアップバトルっていうイベントに出て来たよ!
うおー会場広い!!!
ここで、プレゼンするのか。幸せだ!!!
と、前日リハーサルで体験。
3年目にしてTechCrunchのスタートアップバトルに出て来ました。
今年は114社から20社がファイナリストに選ばれ、土日で優勝チームを決めるイベント。
プレゼンに挑む。
結果から言うと、「小児科オンライン」というサービスが1位。
我が最強のスポーツチームマネジメントアプリのTeamHubは
スポンサー賞として、DOMO賞を頂きました!!!
嬉しい!
選んで頂けたこと、感謝です!!!
壇上で話す機会も頂きましたので、必ずやプロダクトで勝つ!と宣言してきました。
また、このイベントの良いところはファイナリストに選ばれると広めのブースが出せること。
しかも、参加しているイベントの中でも1.2を争うくらい見に来る方の質が高いです。
↑
全て終わった後の一幕
3年以内の会社は出ることをオススメしますし、起業を志す方やモチベーションを上げたい方は是非参加をお勧めします。
スタートアップ経営において、気づいたこと5選
1.一緒にやりましょう!提携を考えているので伺います。の9割が情報収集なだけ。残りの1割を見逃すな。
2.世界を変えるプロダクトは、誰もが認めるものではない。それは成功者やVCだとしてもだ。一番に聞くべくはユーザーの声。
3.大企業と一緒にビジネスをするという選択肢は、スピードを犠牲にする可能性も高い。同じ価値観、スピードで物事を解決していくかが大事。
4.同じことをしようとする人間が増えていると感じた時こそ勝負。全力でリードを取れるよう動くこと。
5.プレゼンは練習とスキル。この2つにつきる。自分が冷静に熱狂すること。